日本でエロール・ルカインの原画が観れる美術館【清里えほんミュージアジアム:山梨】

先日エロール・ルカインの原画が見られる清里の絵本ミュージアムに行ってきました。

繊細で色彩と装飾に溢れたエロール・ルカインさんの作品を生で見ることができとても刺激になりました。

Ayako Shirai
Ayako Shirai

皆さんにもぜひ、エロール・ルカインさんの遺した原画をえほんミュージアムで堪能してほしいです。
描く人にも見るのが好きな人にもとても刺激になると思います。

エロール・ルカインについて

絵本作家、イラストレーター、アニメーターであるエロール・ルカインさんは生前、多くの絵本を作られました。
特に日本で有名なのは「雪の女王」ではないでしょうか。

エロール・ルカインさんの絵本の多くに見られる細かな装飾は、東洋と西洋が入り混じったようなエキゾチックな感じが印象的です。

それもそのはず、フランス系カナダ人の曾祖父、トンガ人の曾祖母をもつなんともエキゾチックな血筋、かつシンガポールに生まれ、インド、ロンドンと住んだ場所も異国情緒あふれています。
描く絵にそのルーツが全て現れているような感じを受けます。

また、アニメーションでの映画作りに夢中になったことのあるルカインさんの描く絵は、どこか劇場にいるような感じがします。

清里のえほんミュージアムで観たイメージの魔術師と称されるルカインさんの絵は本当に緻密で、装飾に溢れていて伝統的な工芸品を見ているようでした。

絵をかくことが大好きだったエロール・ルカイン

https://www.jonkers.co.uk/author/5175/errol-le-cain

ご本人の写真もありましたが、小柄で細くて・・47歳でお亡くなりになったそうですが、おじいさんのような、落ち着いた穏やかな印象でした。最初の絵本を出してから年一冊、二冊のペースで創作をされていたようです。緻密で繊細な絵なのに、年に1.2冊という勢いで創作していたなんて、とびっくり。

後述する、さくらももこさんの本によると、エロールさんは、創作に没頭して奥さんから煙たがられるほど、絵を描くことが大好きだったようです。

このような緻密で手工芸のような、気の遠くなる程丁寧に細かく描かれた絵を見ると、今の時代のパソコンやIPadを使用した作品からは感じづらい、個人のこの人にしか書けないなという才能と人柄の重みと、これを描いていたことが本当にその人そのものだったのだなという重みを感じます。

なぜエロール・ルカインさんの原画が清里に?

ところでそんなすごい絵がなんで日本の小さな美術館で常設されてるの?

誰かお金持ちの人のコレクション??と思って美術館で受付の方に聞いてみたところ、清里の絵本ミュージアムは、出版社や企画展を開催する会社など、複数が集まって作られ経営されているそうです。

中でも、エロール・ルカインのファンだったさくらももこさんがエロールについて書いた本「憧れのまほうつかい」に出て来られる渋谷さん(渋谷稔さん)という方が出版関係の方でエロールさんの絵を全て買いとられたそうです。(エロールさんの奥さんが絵を二束三文で売っちゃうそうで・・それはよくないと、貴重なエロールさんの絵を守るような形で買取をされたそうです)

渋谷さんが、エロールの絵を買い取ってくださったおかげで、日本で見ることができると知り、なんともありがたい。

エロール・ルカインの原画が見られる清里えほんミュージアムについて

そんな清里のえほんミュージアムでは、エロールルカインさんの原画が見られるだけでなく、色々な絵本が置いてあるカフェがあり、そこで飲み物を注文してゆっくり私も気になる絵本を見てきました。

こんなふうに、自分の持っている絵や本を多くの方にひらかれた形で提供できるというのはとてもいいなあと憧れます。

お土産コーナーにも絵本やポストカード、エロール・ルカインの絵のプリントを使った可愛いグッズがたくさんありました。

グッズはアーティストの絵が日常で楽しめ、所有できるので私も好きなのです。

清里えほんミュージアムの詳細・訪問ガイド

私が訪れたのは7月初め。清里は程よく涼しく、ミュージアムの周りは緑が綺麗で、ポニーと触れ合える牧場や、チョコの店などもすぐ近くにあり、落ち着いた観光ができます。

開館時間10:00am~5:30pm(入館受付は5:00pmまで)
入館料一般 800円・小中学生 300円
休館日火曜日
・GW、夏期(8月)は無休
・12月は土日のみ開館(12月下旬~3月下旬は冬期休館)
・展示入れ替え臨時休館
電話番号 0551-48-2220
住所〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545-6079
HPhttps://www.ehonmuseum.com/
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